腹部大動脈瘤

動脈瘤とは動脈硬化などによる動脈壁の脆弱に伴う局所的な動脈の拡張する疾患で、平均寿命の延長、高血圧や動脈硬化症の増加などにより非破裂、破裂性ともに大動脈瘤疾患が増加している。

非破裂例は無症状が多く、症状としては拍動性の腹部腫隆として発見される例が多いが、CTや超音波検査によりたまたま発見される例も少なくない。破裂例は突然の腹部激痛で発症し、出血のため血圧が低下し、腹部が膨隆し搬送されてくる。

手術は膨隆した動脈壁を取り除き人工血管に置き換える。腹部大動脈の手術成績は破裂であるか非破裂であるかによって大きく分かれてくる。非破裂例の手術死亡率一般的に3-5%であるが、破裂例の死亡率は30-50%といわれている。また大きさによる破裂の頻度は4cm以下で8%、4-5cmで23%、7-10cmで46%、10cm以上で61%といわれている。そのため手術適応は4-5cm以上としている施設が多い。

腹部大動脈瘤手術 術中腹部大動脈瘤手術 術後

左:術中写真 腹部大動脈が直径6cmと瘤を形成している
右:人工血管にて置換