現在、全国的な供給不安定の影響により、消化管造影剤「ガストログラフィン」の入手が困難な状況が続いています。このため、当院では、診療に必要な消化管検査・処置を継続するため、院内倫理委員会承認のもと、代替造影剤を使用することといたしました。
バリウムによる検査が適さない検査で、手術後など消化管に穴が開いている可能性やそのリスクがあり、消化管からの漏れや通過障害の有無を確認する必要がある方が対象です。
食道・胃・腸などの形や通過の状態、消化管の外への漏れを調べ、病状の把握や治療方針の決定に役立てます。検査内容に応じて、造影剤を口から飲む、またはチューブなどを通して消化管内に入れ、X線による観察・撮影を行います。
原則として「イオパミドール370注」を使用します。また、少量の使用で検査が可能な場合には、「ウログラフイン注60%」を使用することがあります。両薬剤の経口・経腸による消化管造影は、国内で承認された使用方法に含まれないため、「適応外使用」にあたります。当院では、この使用について倫理委員会で審議し、承認を得ています。
イオパミドールについては、海外では消化管造影への使用実績があり、有効性や安全性に関する知見が蓄積されています。当院では、担当医が検査の必要性や患者様の状態を確認したうえで使用いたします。
イオパミドールにアレルギー歴がある場合は、過去の症状や他の造影剤への反応を確認し、ウログラフインの使用可否を含め、担当医が個別に判断します。
吐き気・下痢・発疹などの副作用や、重いアレルギー反応が起こる可能性があります。検査にあたっては患者様の状態を観察し、異常が生じた場合には、速やかに適切な処置を行います。造影剤による副作用が生じた場合は診療録に記録し、使用状況や副作用の発生状況を定期的に確認して、安全性の評価を行います。
過去に造影剤で副作用が出たことのある方や、気管支喘息のある方は、事前にお申し出ください。また、検査中や検査後に体調の変化を感じた場合は、医師・看護師へお知らせください。
本検査は通常の保険診療として実施します。適応外使用による追加の費用負担はありません。
万が一、本剤の使用により健康被害が生じた場合は、当院で適切な治療を行います。その際の治療は保険診療となり、通常の自己負担が生じます。なお、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象とならない場合があります。
ご不明な点やご心配なことがある場合、また本剤の使用を希望されない場合は、担当医へご相談ください。検査の必要性や他の検査方法について、個別にご説明いたします。
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