脊椎脊髄外来

脊椎外来のご案内

当科脊椎外来では診断、説明、治療を的確に行うことにより、脊椎疾患の治療に関する、患者さんの心配をなくすように努めています。

脊椎はたくさんの骨が連結し、中を脊髄神経が通っており、複雑な形態をしています。どこに症状の原因があるかを診断することは簡単ではない場合もありますが、治療を進めていく上で重要です。MRIなどの画像診断が発達しており、昔と比べ診断技術ははるかに向上しています。また一方で、画像診断のみに頼った診断も不適切な診断に陥ることがありますので、脊椎外来においては、問診、理学所見についても十分に時間をかけて診察を行っています。

脊椎の疾患といっても、進行性ではない病気、経過を注意して見ていく必要のある病気、遅くならないうちに早く手術を行ったほうがよい病気など様々ありますので、病状について、十分理解していただけるように説明を行っています。

手術が必要な患者さんについては、その必要性、危険性、期待される効果などを、十分な時間をかけて説明を行い、安心、納得して手術を受けていただけるように努めています。手術室では最新の手術用顕微鏡、ナビゲーションシステム等を整備し、手術の安全性向上を図っています。手術方法については、安全性に配慮しながら、なるべく低侵襲な(体の負担の少ない)手術方法を行っています。多くの場合、手術翌日から離床、リハビリが可能となっています。

退院後の経過観察についても、当科外来で十分な期間、責任を持って診察を行っています。

脊椎外来の初診について

十分な診察時間を確保するため、新患患者さんの初診予約は地域連携課経由を優先的に行っています。かかりつけの先生(整形外科でなくても、かかりつけの内科の先生などでもかまいません)とご相談いただき、地域連携課経由で予約を取っていただきますようお願いいたします。

地域連携課経由の予約を取ることが難しい方に対しては、「脊椎外来初診予約」を受け付けています。(月曜日~金曜日、午前11時~午後3時、0749-63-0016 「次回予約受付」にお電話ください。)

頻度の高い疾患の治療について

腰部脊柱管狭窄症

年齢とともに脊椎が変形し、神経の通り道(脊柱管)が狭くなり神経を圧迫するために生じます。下肢のしびれ、痛み、歩行障害があり、薬物治療などの効果が十分でない患者さんに対して手術を行っています。年齢とともに症状が進行する事の多い疾患のため、ご高齢の患者さんが増えています。治療の意欲があり、全身状態に大きな問題がなければ、年齢を理由に治療をあきらめる必要はありません。

病態により、低侵襲アプローチでの除圧術または後方固定術を行っています。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板組織が脱出して神経を圧迫し、下肢の痛みなどを生じます。椎間板ヘルニアの症状は多くの場合自然軽快傾向があるため、重篤な神経障害がなければ、まず保存的治療(薬物治療、ブロック療法)などを行い、改善不十分な方に手術を行っています。主に小皮切、低侵襲アプローチでの顕微鏡下ヘルニア摘出術を行なっています。

頚椎症(頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症)

頚椎の変形により、手のしびれ、運動障害などを生じます。脊髄症(脊髄全体が圧迫され、進行すると歩行障害など下肢症状も生じる)なのか神経根症(脊髄から分岐する神経の枝の障害で片側の上肢のみに症状が出る)なのかを見分けることが大切です。神経根症の場合は自然軽快傾向があるため多くの場合保存的治療が可能ですが、脊髄症の場合はいったん発症すると症状は徐々に進行することが多いため、手術が必要となることが多くなります。前方固定術、椎弓形成術、椎間孔拡大術などを行なっています。

圧迫骨折

骨粗鬆症に伴う圧迫骨折はご高齢の患者さんで非常に多くなっています。多くの場合はコルセットで固定を行う保存的治療を行い痛みは軽減していきますが、改善が不十分な場合、経皮的椎体形成術の適応があります。ごく小さな皮膚切開部から細い器具を骨折椎体に挿入し、骨セメントを注入することにより、骨折部を安定させ、早期に痛みを軽減する新しい治療法です。

圧迫骨折部の変形が著明に進行したり、神経障害を生じたりする場合には、後方固定術を行う場合もあります。

このほか、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎、胸椎後縦靱帯骨化症、胸椎黄色靭帯骨化症、腰椎分離症、腰椎すべり症、化膿性脊椎炎、透析脊椎症、関節リウマチの頚椎病変、脊椎外傷など、様々な脊椎疾患に対して治療を行っています。脊椎固定術を要する手術に関しては、ナビゲーションシステムを使用することにより、安全性の向上を図っています。